異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
第120回開催のご案内
日時:4月13日(日)16時30分
(参考)伊藤慎吾『擬人化と異類合戦の文芸史』(三弥井書店)
日時:4月13日(日)16時30分
会場:Zoom
タイトル:
近世期異類合戦物の見取り図
近世期異類合戦物の見取り図
発表者:
伊藤慎吾
伊藤慎吾
要旨:
色々なものが擬人化して、「餅と酒」「酒と煙草」「魚類と青物」「藥と病」など、二つの軍勢に分かれて合戦を繰り広げる物語を異類合戦物と呼ぶ。
中世後期に軍記物のコンセプトを受け継いで発展していき、近世期には物語文学・語り物文芸・草双紙・話芸・絵画・瓦版・落書など、様々なかたちで創作されていった。
今回は「餅と酒」「酒と煙草」といったコンテンツがそれぞれどのように展開していったのか、ごく大まかな見通しを提示していきたい。
(参考)伊藤慎吾『擬人化と異類合戦の文芸史』(三弥井書店)
PR
タイトル:
民俗事例ZOOM聞き書きの集い 序
発表者:
永島大輝氏
要旨:
異類の会はオンラインになり毎回数十人の参加になって久しいので すが、『旅と伝説』 の大阪民俗談話会みたいなことをしてみたかったのです。『 旅と伝説』 の通巻八十五号などに談話会の記録が載っているのですが、 澤田四郎作が「下駄や草履は午後降ろさぬ」 と言う俗信を紹介します。それを受けた岩倉市郎が類例として、 アシナカに唾を吐くことを述べれば、それをうけて小谷方明が「 蛇をさすと指がくさる」と言われているために「 指した時には唾をはく」ということを語る。 そんな感じの事をZOOMでやってみようという試みでした。
結果、やってみたらできた。という感じです。
事前にアンケートで質問はしておいたのですが、 会話の中で記憶がよみがえる人が続出。
私はこうしたときには自分の解釈などは言わないように努めている ので、ひたすら聞いていたつもりですが、 それでも一九時までかかり、 いつもなら懇親会の時間まで使わせていただきました。
これはどこかに報告せねばならない、と思っています。
そして、膨大になるのでほんの少しではありますが、 当日の事やアンケート結果を紹介しておきます。本当に一部です。
アンケートの質問「①家族に聞いた、たぶん民俗学者が喜ぶ話、 あるいは体験談」には、参加者の中根さんから「父が小学校( 昭和35年前後)のころ、通っていた藤沢小学校(地元の藤沢町、 押沢(おしざわ)町、松嶺(まつみね) 町の3町の子供が通うが学校。 廃校になり現在は通信制高校のルネサンス豊田高が入っている) で、押沢町の子どもから聞いた。藤沢町から押沢町へと抜ける「 梅ケ田」(うめがた)と呼ばれる場所に、 夕方に山から山へと飛び回る「アカチンボ」が出ると聞いた。 これは藤沢小学校全体の噂になった。 アカチンボがどんな姿をしているか、 人前に現れてどんなことをするかは不明( 少なくとも父は記憶していない)。父はその名前から、 赤い男性器がロケットのように山の間を飛び回る姿を想像した。 父は今も強烈な印象として、その名を覚えている。」 というのを送ってくださり、グーグルマップを使い、「 アカチンボの出現場所経緯度35.168411, 137.245801」を画面共有で見せてくださいました。
「②子どものころにどんなもので脅かされましたか。」 というアンケートにはたとえば、 参加者の野中さんがLINEで友達にもたずねてくださり、「 夜早く寝ないと鬼に連れてかれちゃう、 おばけに連れてかれちゃう(静岡県静岡市30代女) 夜に口笛を吹くと蛇がくる おへそのゴマをとるとお腹が痛くなる 枕を踏んだり足蹴にすると悪い夢を見る(静岡県静岡市60代女)」など、とてもたくさんの事例( ここに載せたものはやはり一部です)を聞いてくださいました。 そういえば、 枕に関しては近年に似た話を学生に教えてもらったことがありまし た。
また、参加者のsdmさんに「③学校の怪談・職場の怪談」 として、「中学では、 合唱コンクールでお母さんという曲の指揮をした生徒の母親が亡く なる事件が3年連続で起こり、 それ以降お母さんは課題曲から外されたという噂が少し上の世代で あったようです。」というものを教えていただきました。 確認すると、兄弟姉妹で噂が伝承されているようでした。
「④おまじない・ジンクス、あるいは変わったことわざ、 のようなものはなにかありましたか。」に「 新しい靴を夜におろしてはいけない」というのが寄せられた。 これなどは実は上記の大阪民俗談話会を個人的には思い出していま した。
大勢の参加、協力してくださった方のおかげです。 ありがとうございました。
今回は「中根さん」「sdmさん」「野中さん」 のさらに一部の報告です。
書ききれないくらいたくさんあるのと、 これからどこかに資料として報告することを考え、 ブログという媒体に載せるのは以上とします。
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。
※これは2022年3月13日(日) にオンラインで開催された第119回異類の会の報告です。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、 必ず発表者名を明記してください。
※次回は4月24日(日)15時00分オンライン開催です。
民俗事例ZOOM聞き書きの集い 序
発表者:
永島大輝氏
要旨:
異類の会はオンラインになり毎回数十人の参加になって久しいので
結果、やってみたらできた。という感じです。
事前にアンケートで質問はしておいたのですが、
私はこうしたときには自分の解釈などは言わないように努めている
これはどこかに報告せねばならない、と思っています。
そして、膨大になるのでほんの少しではありますが、
アンケートの質問「①家族に聞いた、たぶん民俗学者が喜ぶ話、
「②子どものころにどんなもので脅かされましたか。」
また、参加者のsdmさんに「③学校の怪談・職場の怪談」
「④おまじない・ジンクス、あるいは変わったことわざ、
大勢の参加、協力してくださった方のおかげです。
今回は「中根さん」「sdmさん」「野中さん」
書ききれないくらいたくさんあるのと、
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。
※これは2022年3月13日(日)
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、
※次回は4月24日(日)15時00分オンライン開催です。
第119回開催のご案内
日時:3月13日(日)16時30分
日時:3月13日(日)16時30分
会場:Zoom
タイトル:
民俗事例ZOOM聞き書きの集い 序
民俗事例ZOOM聞き書きの集い 序
発表者:
永島大輝氏
永島大輝氏
要旨:
基本的に、談話です、そして民俗学徒に発表者に事例を教えてあげる回である、と思ってください。
尚、その際に出身地や世代、年齢などについてお聞きすることがあるかも知れませんが、答えたくなければ答えなくて大丈夫です。また、オンラインになった異類の会の特性として、何十人もの顔も声も名前も知らない方々の参加がありますので、本名などもなくても良いです。その際に、事前にご家族やご友人に確認しておいていただければと思います。コロナ禍ですが、ご家族にはお話が聞けるかも知れません。もちろん確認されなくとも平気です。
思い出せることは、もちろん、世代が違えば、新たに家族内での発見もあるかもしれません。
※来聴歓迎!
初めて参加する方は
TwitterID: @iruinokai
にDM等でご一報ください。
※来聴歓迎!
初めて参加する方は
TwitterID: @iruinokai
にDM等でご一報ください。
タイトル:
勘五郎火、二つに見るか?一つに見るか?
発表者:
怪作戦テラ氏
勘五郎火、二つに見るか?一つに見るか?
発表者:
怪作戦テラ氏
要旨:
「勘五郎火」に関する資料を確認していくと、当初は「一つの火」であったものが、「母と子の魂魄なら二つだろう」というイメージからか、徐々に「二つの火」が出るものとして扱われ、現在ではすっかり地域住民の認識や郷土資料上も「二つの火」が出る話として扱われていることが分かる。「勘太郎火」という呼称については、地元の資料からは確認できない。石井研堂の改変が元ではないかと考える。また「岐阜のアリマサ婆が語った」とされる部分は省かれることが多い。徳授寺は現存しており、特に現地で「勘五郎火」のアピールはされていないが、『徳授寺史』(出版元は徳授寺)でも勘五郎火について扱われており、太陽和尚による供養自体は事実ではないかと考えられる。初出である『雑話犬山舊事記』の記録者は太陽和尚の同世代人で、地域行政の責任者も勤めていた。勘五郎氏自体は「四百年前にあった話」という占い師の証言に出てくる名なので、架空の人物と思われる。しかし、岩倉や東春日井郡にも、犬山とは別の「勘五郎火」があったとすれば、尾張北部で「勘五郎火」という呼称で、母が子を探す怪火の文化があった可能性は考えられる(犬山の影響を受けて拡がった可能性もある)。
「勘五郎火」に関する資料を確認していくと、当初は「一つの火」であったものが、「母と子の魂魄なら二つだろう」というイメージからか、徐々に「二つの火」が出るものとして扱われ、現在ではすっかり地域住民の認識や郷土資料上も「二つの火」が出る話として扱われていることが分かる。「勘太郎火」という呼称については、地元の資料からは確認できない。石井研堂の改変が元ではないかと考える。また「岐阜のアリマサ婆が語った」とされる部分は省かれることが多い。徳授寺は現存しており、特に現地で「勘五郎火」のアピールはされていないが、『徳授寺史』(出版元は徳授寺)でも勘五郎火について扱われており、太陽和尚による供養自体は事実ではないかと考えられる。初出である『雑話犬山舊事記』の記録者は太陽和尚の同世代人で、地域行政の責任者も勤めていた。勘五郎氏自体は「四百年前にあった話」という占い師の証言に出てくる名なので、架空の人物と思われる。しかし、岩倉や東春日井郡にも、犬山とは別の「勘五郎火」があったとすれば、尾張北部で「勘五郎火」という呼称で、母が子を探す怪火の文化があった可能性は考えられる(犬山の影響を受けて拡がった可能性もある)。
※これは2022年2月27日(日)にオンラインで開催された第118回異類の会の報告です。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、必ず発表者名を明記してください。
※次回は3月13日(日)16時30分オンライン開催です。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、必ず発表者名を明記してください。
※次回は3月13日(日)16時30分オンライン開催です。