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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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日時:3月18日(水)14時~
会場:大東文化会館 K403室
(東武東上線「東武練馬」駅より徒歩5分)
http://www.daito.ac.jp/file/block_41815_01.pdf


発表者:今井秀和氏
題目:「戦時下の〈異類〉たち ー荷風が記録した投書、落書からー」
要旨:
永井荷風の日記『断腸亭日乗』の太平洋戦争時の部分には、他者による投書や落書がたびたび引用されている。その中には、近世の俳文や黄表紙を模して動物などの〈異類〉を活躍させたものや、近世の落書を模した上で、政治批判を〈妖怪〉の姿に託したものなどもある。本発表では、戦時下において、こうしたある種の江戸趣味に基づく作品がいかなる意味を持ち合わせて創作・受容されていたのか、少しばかりの考察を試みたい。

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平家物語の宇治川の先陣争いに登場するする墨といけずきについてそれぞれ覚一本、長門本、延慶本を使い比較を行うと延慶本に他の諸本とは異なる大きな特徴が見られた。まず、する墨の名前が異なること。また、その命名の由来になぜか頼朝の馬であったのに二位殿が出てくること。そして、いけずきの名前の由来について延慶本に関しては二つの説を取り上げ、また非常に詳しく書かれているということである。
まず、する墨の名前についてであるが、延慶本では「ウスヾミ」となっており、命名の由来に二位殿が出てくる。平家物語で二位殿というと平清盛の妻である平時子であるが、この馬は頼朝所有の馬であるので、そこに平家方の名前が出てくるのは不自然である。これに関しては源仲綱と平宗盛間で奪い合われた木の下や煖廷、平知盛から奪われ院に献上された井上黒などの例から見て当時、馬を奪い合う習慣があり、このウスヾミも元は平家方の馬だった可能性があると推測された。 
そして、いけずきに関しては延慶本においてはその命名の由来譚から伝承的要素が見られるのではないかと推測された。また、「いけずき」の表記に関してはさらに考察の必要性が感じられる。
以上がする墨といけずきに関しての諸本比較における考察であるが、その他にも延慶本には平山季重が頼朝から目糟毛という名馬を与えられ意気込むのに、橋桁を渡る際に下馬してしまうという描写や、頼朝が梶原景季を嫌っていたからいけずきを与えず、父の供養をしていた為に遅参した佐々木高綱には与えるといった他の諸本には見られない描写があった。今後は平家物語の他諸本も使い比較をし、する墨といけずきに関しては伝承についても調べていきたい。
(文・発表者 野中くれあ氏)

以上、異類の会第50回例会(2015年2月25日・於大東文化大学)発表の要旨です。

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日時:2月25日14時
会場:大東文化会館 K403室
(東武東上線「東武練馬」駅より徒歩5分)
http://www.daito.ac.jp/file/block_41815_01.pdf

発表者:野中くれあ
題目:「宇治川先陣」における馬
要旨:
宇治川の先陣争いでは梶原景季と佐々木高綱に源頼朝からそれぞれ与えられた二頭の名馬が活躍する。
しかし、その二頭については諸本ごとに毛色も異なれば名前が異なることさえある。
この二頭の名馬を中心に、「宇治川先陣」で登場する馬について平家物語諸本を使いながら考察する。

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南方熊楠は短歌・俳句を精力的に作っていたわけではない。しかし、親しい知人への手紙に書き添えたり、人に求められて短冊や色紙などに書いていたことが、日記の記述や現存資料から確認される。
そこで本発表では、まず熊楠の詩歌の全容を把握するために時系列に詩歌一覧を作成した。その結果、在米時までの熊楠はもっぱら都々逸作りを行っているのに対して、短歌や俳句はほとんど作っていなかったことが見えてきた。短歌・俳句の創作を本格化していくのは、帰京後、熊野で調査を始める明治35年(1902)以降のことである。
短歌に関しては、心得がないことを白井光太郎宛の書簡中に記しており、また俳句についても正岡子規や河東碧梧桐らとの交流はありながらも特に師事していたわけではない。どちらにしろ素人ではあるが、日頃から歌書や連俳書、西鶴作品等をよく読んでいたことから、和歌・俳諧の知識は豊富であったと思われる。熊楠にはそうした知識を裏打ちするような創作が見られ、またその作風も近代短歌・俳句というよりも、平明で言語遊戯的な伝統的な和歌であり、月並俳諧であったと評することができるだろう。
また猫を題材短歌の例は見出されなかった。それに対して俳句は9句確認される。大正14年1月に集中的に吟じたことがあったようであるが、その背景は不明。ただ、人に求められ墨絵に添えたものが多いこと、旧作を改作することもあったことが認められた。こうした創作事情や田辺俳壇との関わりなど、背景についても今後調べていきたい。(文・発表者 伊藤慎吾)

以上、異類の会第49回例会(2015年1月28日・於大東文化大学)発表の要旨です。


※なお、南方熊楠顕彰館で間もなく企画展「熊楠と猫」が開催されます。
【会期】2月7日(土) ~3月8日(日)
座談会「四方山〈猫〉話(よもやま<ねこ>ばなし) ~猫を語ろう!~」(2月8日(日)13:00~15:00)
詳細は下記URLをご覧ください。

http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=i150207

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日時:1月28日(水)14時~
会場:大東文化会館 K-403室
※ 前回会場の大東文化大学板橋キャンパスとは場所が異なります。
 
大東文化会館(東武東上線「東武練馬」駅より徒歩5分)
 
発表者:伊藤慎吾
題目:「南方熊楠の詩歌と猫」
要旨:
南方熊楠(1867-1941)は博物学や植物学、民俗学などの分野において先駆的な研究を行った。
その関心の幅は広く、言うまでもなく動物にも及んでいた。
その成果として、数々の論考が発表されたが、その一方で短歌や俳句というかたちでその関心を表現してきた。
それらはもっぱら日記やごく親しい知人への書簡などに記されているため、あまり知られていない。
本発表では、熊楠の創作した詩歌の全体像を押さえ、その中でも熊楠自身強く関心を持っていた猫に注目してみたい。

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2009/09/15
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新宿ミュンヘンで誕生。

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