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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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タイトル:
見えない来訪神:首切れ馬再び
発表者:
永島大輝

 2022年の大晦日から2023年の元日にかけて下甑島の手打地区に泊まった。
 来訪神行事であるトシドンをみるためである。
 首切れ馬に乗ってやってくる、というそれは現在も観光化もされず、宣伝もされずに行われており、今回の異類の会ではその報告を行なった。
 トシドン行事で来る来訪神が、トイトイ様と名乗っていたことを話題にした。
 栃木県で間々田のジャガマイタを見ていたときに「蛇祭り」と口に出した議員を「今はジャガマイタっていわなきゃなんないのに」と言っていた地元の方や、栃木のある郷土料理をスムツカリといっていたのに次第にシモツカレというようになっていったことなどを思い出した。そんなことも発表し、質疑応答で他の地域でもトシドン以外の名前で呼ばれている例はないかと聞かれた。
 確か別の呼び名を見た覚えがあったが、その場では答えられず、あとで調べてみると永吉慶子「「トシドン」の伝承形態」(國學院大學伝承文化学会「伝承文化研究」5号)に正月どんという呼び名があった。また、種子島にもトシドン行事は伝わっており、トシトイドンと呼ばれるともあった。
 トシドンは餅を子どもに渡すが、自分も一歳の時に餅を背負わせられて歩かされた写真があり、餅を背負うという関連から紹介したりした。
 また、首切れ馬との関係で、現在の徳島県三好市のヤギョウサンについても少し報告。
 長期的には、異類(の会としては伝説、世間話、昔話などの発表が多かった)が祭礼や年中行事や民俗芸能の発表者との交流の呼び水に今回の発表がなればよいと思った。
(文・永島大輝氏)

※これは2023年1月22日(日)にオンラインで開催された第129回異類の会の報告です。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、
必ず発表者名を明記してください。


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