異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
第140回開催のご案内
日時:1月14日(日)15:00
会場:オンライン(Zoom)
日時:1月14日(日)15:00
会場:オンライン(Zoom)
タイトル:孫太郎の探索4
またまた孫太郎天狗に連れ回された件
またまた孫太郎天狗に連れ回された件
発表者:林 京子氏
要旨:
栃木県栃木市の岩船山には「孫太郎尊」と呼ばれる天狗の社がある。佐野市の「孫太郎稲荷」の本体は天狗で、姫路の孫太郎稲荷と奈良の薬師寺の孫太郎稲荷の本体は狐であった。前回の発表後、孫太郎という名前は個別名ではなく、地位や継承権の序列(長男が早世し、孫が家督を継いだ=孫嫡子、または太郎や次郎という直系に遠慮した地位である)を表わす名称の可能性もあり、その場合はそれぞれの孫太郎は特に関係がないと思われる。
ところが、成り行きで2023年の10月に福岡市の中司(なかつかさ)孫太郎稲荷に参詣することができたが、そこは民間信仰の霊場だった。一方現在の岩船山の孫太郎尊を管理する高勝寺は、突如孫太郎稲荷拝殿内を整備しはじめ、そこには民俗学的にも興味深い絵馬や奉納物が多数見られる。今回は知られざる岩船山の孫太郎尊拝殿内部と、福岡市の中司孫太郎稲荷の画像をお見せし、重層的な「孫太郎信仰」の一端と発表者の妄想を紹介したい。
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