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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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第135回開催のご案内

日時:7月30日()15時00分
会場:オンライン開催
 
タイトル:
 白峯相模坊はどこから来たのか
  
「天狗の山移り」の虚実

発表者:
毛利 恵太

要旨:
 白峯相模坊といえば、讃岐国白峯(現・香川県坂出市の五色台)で祀られている大天狗である。その名は謡曲『松山天狗』『鞍馬天狗』にも登場し、いわゆる「八天狗」として愛宕山太郎坊や鞍馬山僧正坊などと並ぶ存在とされるなど、古くから大天狗の定番として知られていた。この相模坊に関する逸話の一つに「相模坊は元々、相模国(神奈川県)の天狗であったが、ある時に讃岐国に山移りをして飛来してきた」というものがある。この「天狗の山移り」は天狗研究家として知られる放送作家・知切光歳が提唱したもので、それによると「かつて相模国の大山(おおやま)には相模坊、伯耆国(鳥取県)の大山(だいせん)には伯耆坊がいたが、相模坊が讃岐国の白峯に移り、空所となった大山(おおやま)に伯耆坊が移り、更に空所となった大山(だいせん)に清光坊が現れた」という出来事があったのだという。この「天狗の山移り」は知切の著作においてたびたび取り上げられ、まるで本当にあった事のように紹介されているが、実際にはそのような出来事を記録した資料は存在せず、全て知切の推測からなるものでしかない。しかし知切の著作はその後の天狗研究・天狗認識に大きな影響を与えており、「天狗の山移り」も無批判にそのまま受容され、寺社や自治体の解説にもそのまま用いられているのが現状である。
 本発表では「天狗の山移り」があったという相模坊・伯耆坊・清光坊の資料を精査し、また知切の著作や記述を検証することで、これら三体の天狗が過去どのような存在として扱われてきたのか、また「天狗の山移り」がどのようにして提唱されたのかを考察する。

※来聴歓迎!
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