異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
タイトル:
くれぐれひとえに〈「堪忍大明神」〉を信仰すべし
-一枚刷を通した戯れによる神格化の展開-
-一枚刷を通した戯れによる神格化の展開-
発表者:羽鳥佑亮氏
要旨:
〈「堪忍大明神」〉は、心学をはじめとする教訓を伝えるため、その平易な教化のために用いられた題材である。〈「堪忍大明神」〉が広く展開し、教化に用いられた一枚刷として題材とされった際には、護符としての扱いまでうけていた。
そこで、なぜこの紙片が護符としての扱いをなされたのかを解明するため、〈「堪忍大明神」〉護符を含む、教化に用いられた一枚刷と、実際の護符とを、やや総論的ながら比較した。すると、いずれも神仏の霊威を期待することのある点、篤志家により作成や頒布がなされた点、誰かに向けた命令や伝言を記す点などにおいて両者は共通であった。ここから、殊に、〈「堪忍大明神」〉のような徳行の神格化であり、かつやや説明を要するものであれば、これらの要件にあてはまるために、護符とされたことが推測された。周辺の文献やこの性質からみて、〈「堪忍大明神」〉護符は、いわゆる「火用心」札のようなものとされたらしい。
〈「堪忍大明神」〉はまた、神号軸も描かれていた。これらは教訓を伝える文献に挿絵として描かれることが多いが、実際に作成されたものも現存する。どうやら、徳の高いとされた人物に揮毫を依頼されたらしい。そして、これに対する扱いから、〈「堪忍大明神」〉神号軸は、〈「堪忍大明神」〉護符を拡大したものであり、いずれも、礼拝されていたことが確認された。
質疑応答では、現在における貼紙の、諧謔を帯びたものとの関わりや、また、当時の文献の確認などが行われた。いずれも、教化に関わる一枚刷と関わることであり、今後の課題としたい。(文・羽鳥佑亮氏)
※上記は、2026年7月31日(土)オンライン発表の要旨です。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、必ず発表者名を明記してください。
※上記の文章を直接/間接に引用される際は、必ず発表者名を明記してください。
PR
