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異類(人間以外のキャラ)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・同人誌などジャンルを越境する会です。
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 『瓶詰妖怪』は2011年12月からTwitter上で稼働を始めた“Bot”アカウントである。ツイートは二時間ごとに一回、妖怪情報を記したツイートを、登録された中からランダムで投稿するよう設定されており、2017年1月29日現在のツイート登録数は524種類である。アカウントのプロフィール欄に『日本の妖怪を二時間おきに紹介します。伝承、説話、民話の妖怪。』と記されているように、日本の民間伝承、伝説、説話などに登場、または報告されている妖怪に注目して登録されている。
 『瓶詰妖怪』は当初はβ版と称し、柳田國男『妖怪談義』内の「妖怪名彙」に記された妖怪の登録から始まった。以降、あちこちから妖怪の情報を集め現在に至る。都道府県別に分類すると、約五年の間に大幅に数が増えた県と増えていない県との格差が顕著であり、特に大阪府と広島県に属する地域の妖怪が全く増えていない事がわかる。逆に大きく数を増やしている県は新潟県、静岡県、奈良県、和歌山県などであるが、これらは一つの資料に多くの妖怪が記載されているという点が考えられる。地域の偏りは今後の運営においても重要な懸案事項であるといえるだろう。
 調査の手法としては、最初に足がかりとなる妖怪の情報の収集から始まる。主として話題になっている漫画、アニメ、小説、ゲーム、ニュースなどのコンテンツから妖怪を選び、それに関するデータを集める。妖怪好きの交流の中から話題に登ったものなどもその対象になる。そして図書館などを利用し、その妖怪の原典資料を閲覧し、情報を入手する。他にも、利用者からの情報提供も受け付けている。「蠱毒大佐の百怪蒐録」はブログのメッセージ投稿フォーム機能を利用した妖怪情報投稿機能であり、各人の調べた妖怪情報を入力・投稿してもらう企画も平行運行している。
 入手した資料を元にTwitter規定の140字に収まるように入力をする。資料の情報は極端に短い文の時もあれば、極端に長い文のときもある。長文の場合、どうしても概要説明を圧縮・編集する必要があり、情報の取捨選択が迫られる事となる。長文であればあるほど、話の細かい部分を大幅に切り捨てる必要があり、これが利用者の誤解釈や誤情報の拡散に繋がりかねない。このため、瓶詰妖怪では「参考文献の明記」を絶対とし、原典へ誘導できるようにしている。
 現在、瓶詰妖怪の基本運営は(協力者からの情報提供はあるものの)、一人の活動になっている。そのため、情報の収集から取捨選択まで、個人の嗜好や判断によって偏りが生じている側面がある。それが地域の偏りや入力の際の圧縮に表れている。また、固有名詞的な名称の存在しない妖怪・怪異の登録が少ない、という欠点、同名の妖怪が複数の地域でそれぞれ違った概要で伝わっているという場合、どのように登録をするべきかという課題などが存在する。また、北海道と沖縄の妖怪についても現在懸案事項がある。両県の妖怪は基本的にアイヌ民族、琉球王国の文化圏にて伝承された妖怪が大半である。これらの妖怪を一律的に「日本の妖怪」として分類することは果たして正しいのか、という疑問が出て来る。現状この懸案に答えが出ていないので、北海道・沖縄県の妖怪はこれ以上の登録は保留している。そして、最も大きい課題・展望はTwitterという発表の場自体の存続である。現在、Twitterの運営企業は大きな赤字を計上し、サービスの売却先を模索しているとニュースになっている。Twitterというサービス自体の存続が危ぶまれている現在、Twitter以外の場での瓶詰妖怪運営を検討していく必要が出てきている。案としては同人誌や自費出版で書籍として刊行するという案がある。しかしこれは現在のような頻繁な情報更新が難しくなるという欠点がある。もう一つの案としてはデータベース形式でインターネット公開をするという案である。140字という制限がなくなり、前述した情報の切り捨ての必要がなくなり、情報へのアクセスがより容易になる。また地域を地図付きで紹介する、タグ付け分類で検索の幅を広げるなどの利点があるが、現在よりも管理運営が複雑になり、個人の手に余る範囲も大きくなると考えられる。
 瓶詰妖怪の約五年の運営報告として簡単に纏めてみたが、これまでの活動内容を振り返って公開することで、改めて幾つもの課題や改善点が浮き彫りにすることができた。現在の中短期目標としては無料登録上限の700種までの登録、中間報告を同人誌という形でまとめるなどを視野に入れている。また「蠱毒大佐の百怪蒐録」も積極的に推し進め、全国から妖怪情報を集める活動を今後も継続していきたいと考えている



※次回は4月22日(土)14時(於國學院大學)で開催します。
間所瑛史氏の「麦喰い馬・水呑み龍の伝説について」です。
詳細は追ってご案内します。


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「化け物寺」や「化け物問答」という空き寺に動植物や古道具の化物が現れる昔話を整理。全体的な傾向として、空き寺に現れる「器物の怪」は器物そのままの名前や姿を形容した名前が使われ、「動物の怪」は、漢字を音読みにした謎になっている。
 東北北部と九州南部・沖縄では器物が化けたものが現れる話が色濃く、「遠方の一致」が認められる。こうした現象を周圏論から、「器物の怪」は古く、自身の名前(正体)を音読みで名乗る「動物の怪」は後から広まったものと考えられる。
 ①「器物の怪は化け物寺において古い型」②「蜘蛛の怪は化け物寺において古い型」③「椿の話は西日本に分布」④「器物の怪のみのものの後、問答において家の中の器物が外の化け物(主として動物)を呼び寄せる型が広まっていった」⑤「動物だけの問答は数が少ないがさらに④から器物の欠落から成立」とした。
 蜘蛛の怪に関しても東北と沖縄に分布していることを根拠に、上記②のことを述べた訳だが、質疑応答において沖縄という地域の特殊性について指摘がなされたため、蜘蛛に関しては留意したい。同様に沖縄の口承文芸についてはさらに事例を集めたうえで検討が必要になろう。また、西日本に「ていていこぼし」などと呼ばれる「椿の化け物」がみられることに際して、東北では「梅の化け物」になっていること、「椿の化け物」の名前にある「ていてい」や「デンデン」は形容するためのオノマトペであろうと指摘した。
 さらに韓国の妖怪「トケビ」と日本の「器物の怪」との類似性を指摘。「絵巻に書かれた器物の妖怪」との比較を行った。(ここでの参考文献としては 金容儀「韓国のトケビと日本の「付喪神」 器物の妖怪としての韓国のトケビの性格」小松和彦編『妖怪文化の伝統と創造』せりか書房2010年 を使用)
 また、「付喪神」という語の使用について、児童書や漫画、文芸作品や学術書からエポックになると思われるものを抽出した。90年代前半の語の使用の流れや、前回までの異類の会での発表をおさらいするとともに、語の定義が曖昧であることに言及。
 また、昔話以外の「器物の怪」として「マット」(久保孝夫『女子高生が語る不思議な話』青森県文芸協会出版部 1997年)や「PS2」(伊藤慎吾編『妖怪・憑依・擬人化の文化史』笠間書院 2016年)などを挙げ、新たな怪が生まれては消えていくことを紹介した。
 質疑応答、フリートークでは、「椿の槌」の怪異性について議論がなされた。また「器物の怪」についても、ベトナムの漢文に参考になりそうな類話が見られるという情報などが出た。アジアの類話についても調べることは必要になりそうである。『一休諸国物語』と『宿直草』の挿絵についても質疑がなされた。また、字解きの謎の類例として室町の天台宗のものに既に見られること。「ていていこぼし」と同様に東北の樹木の怪にや昔話にオノマトペを名前にもつフレーズあるいは妖怪が分布しているという指摘など、示唆に富んだ意見を聞くことができた。「付喪神」という研究者間でも定義がまちまちである概念を今後どうしていくべきかということなども質疑がなされた。以上のように多くの課題が見つかり議論が盛り上がった。今後検討して還元していきたい
(文・永島大輝)

 以上異類の会68回例会(2016年11月26日・於國學院大學若木タワー)の要旨発表の要旨です。

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 20世紀末から勃興してきたライトノベルというエンターテインメント性の高い一群のノベル作品は今日サブカルチャーの一翼を担っている。本発表では、前回の「ライトノベルの中の妖怪」を踏まえ、その中でも付喪神を中心とする器物系キャラクターの特色について考察した。
 ライトノベル作品では、器物系のキャラクターは妖怪/非妖怪に大別できる。今回は後者は対象外としたが、妖精・人工物・魔法物・擬人化キャラクターなどとして設定された器物も数多く描かれてきている。
 これに対して器物妖怪は、付喪神のほか、青行灯・鐙口・一反木綿・唐傘お化け・唐傘小僧・虚空太鼓・小袖の手・五徳猫・蛇帯・三味長老・提灯お化け・塵塚怪王・手杵返し・機尋・琵琶牧々・文車妖妃・払子守・木魚だるまなどが登場する。これらの多くは『画図百鬼夜行』や『絵本百物語』を初見とするものである点、資料論的に注意すべき傾向といえるだろう。
 付喪神については、『つくも神は青春をもてなさんと欲す』『風水学園』など、いくつかの作品の分析を通して、以下の4点を指摘した。

1、マスコット化、もしくは萌えキャラ化
2、怨恨から感謝へ(付喪神誕生の条件が長年人間に大切に使われてきたこと、したがって人間と敵対しない妖怪となる)
3、「器物妖怪」と同義語化(器物が百年を経て付喪神となるのではなく、漠然と古くなって妖怪化した器物を称して「付喪神」と呼び、さらには単に器物妖怪というだけで「付喪神」と呼ぶ傾向がみられる)
4、特定の人間との絆(一種の式神化)

 これらの特色は今日のサブカル作品全般にも窺われるものであって、ライトノベルに限ったものではないだろう。今後は非妖怪のキャラクターも視野に入れ、ライトノベルにおける器物系の特色をより明確に見出していきたい。(文・伊藤慎吾)

■11月例会は11月26日(土)14時から、國學院大學若木タワーで開催します。
発表者は永島大輝氏で、妖怪に関することを発表していただきます。
詳細は追ってお知らせします。

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ゼロ年代以降、ライトノベル作品には、日本の妖怪が登場するものが多くみられるようになった。
本発表では、そこに描かれる妖怪の傾向を捉えようとしたものである。

もともと、このジャンルではRPG的世界観に基づく冒険・退魔物が主流であったが、2000年代以降、和風のものが増えていく。その際、陰陽師や巫女が活躍することになるが、現代を舞台とする場合は、西洋的な剣と魔法に、陰陽師・巫女の術と剣術の混成が一般化する。
また、伝承妖怪を取り入れる際、『画図百鬼夜行』『絵本百物語』がしばしば用いられることも注意される。これは90年代の国書刊行会刊行本の流布が要因だろう。(文・伊藤慎吾)


※次回の例会は10月22日(土)14時、國學院大學若木タワー14階打ち合わせ室で開催します。
詳細は追ってお知らせします。

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明日です!

日時:7月22日(金)14時
会場:國學院大學若木タワー10階打ち合わせ室


発表者:伊藤慎吾
タイトル:ライトノベルの中の妖怪

要旨:
ライトノベル作品には、ゼロ年代以降、日本の妖怪が登場するものが多くみられるようになった。
マンガやビデオゲームに比べ、歴史は浅く、ジャンルも多様化しているとはいえないライトノベル作品であるが、そこに描かれる妖怪にはどのような傾向が読み取れるだろうか。
本発表では、その基礎となるデータを示し、問題点を指摘し、議論に供したい。

参考:伊藤慎吾「ライトノベルの妖怪像」『ユリイカ』2016年7月号「特集・ニッポンの妖怪文化」


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誕生日:
2009/09/15
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新宿ミュンヘンで誕生。

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