異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
発表者:エレナ・フォッラドール(Elena Follador)氏
題目:『酒餅論』の食べ物と飲み物の擬人化方法
要旨:
本発表では元禄ごろ出版された『酒餅論』という文学作品の挿絵に出る食べ物と飲み物の擬人化キャラクターを考察してみた。
特に、Emily E. Marsh氏とMarilyn Domas White氏の分類表 (‘A taxonomy of
relationships between images and text’, 2003)を利用して、文と挿絵との関係を分析した。
『酒餅論』は、お酒・肴〈対〉餅・果物の戦いを描いている物語であるが、日本文学の中で擬人化されたこのような飲食物が初めて挿絵に登場するのは、この作品なのである。
しかし、文の方は、登場人物がフレームストリー以外に人間ではなく、飲食物の擬人化キャラクターであるにもかかわらず、挿絵の方は、人間も文章に出てこない化け物も登場する。
これらの挿絵は、「ペースを変化させる」役割や「視点を誘導する」役割を果たすことによって、読者を楽しませるために入れられただけではなく、啓蒙的な情報を加えるためでもあることを論じた。
※第78回例会は、11月25日(土)14時、國學院大學若木タワー14階打ち合わせ室で開催されました。
※※次回は今週土曜日14時から、國學院大學2号館2503教室で開催する予定です。
題目:『酒餅論』の食べ物と飲み物の擬人化方法
要旨:
本発表では元禄ごろ出版された『酒餅論』という文学作品の挿絵に出る食べ物と飲み物の擬人化キャラクターを考察してみた。
特に、Emily E. Marsh氏とMarilyn Domas White氏の分類表 (‘A taxonomy of
relationships between images and text’, 2003)を利用して、文と挿絵との関係を分析した。
『酒餅論』は、お酒・肴〈対〉餅・果物の戦いを描いている物語であるが、日本文学の中で擬人化されたこのような飲食物が初めて挿絵に登場するのは、この作品なのである。
しかし、文の方は、登場人物がフレームストリー以外に人間ではなく、飲食物の擬人化キャラクターであるにもかかわらず、挿絵の方は、人間も文章に出てこない化け物も登場する。
これらの挿絵は、「ペースを変化させる」役割や「視点を誘導する」役割を果たすことによって、読者を楽しませるために入れられただけではなく、啓蒙的な情報を加えるためでもあることを論じた。
※第78回例会は、11月25日(土)14時、國學院大學若木タワー14階打ち合わせ室で開催されました。
※※次回は今週土曜日14時から、國學院大學2号館2503教室で開催する予定です。
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