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異類(人間以外のキャラ)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・同人誌などジャンルを越境する会です。
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南方熊楠は短歌・俳句を精力的に作っていたわけではない。しかし、親しい知人への手紙に書き添えたり、人に求められて短冊や色紙などに書いていたことが、日記の記述や現存資料から確認される。
そこで本発表では、まず熊楠の詩歌の全容を把握するために時系列に詩歌一覧を作成した。その結果、在米時までの熊楠はもっぱら都々逸作りを行っているのに対して、短歌や俳句はほとんど作っていなかったことが見えてきた。短歌・俳句の創作を本格化していくのは、帰京後、熊野で調査を始める明治35年(1902)以降のことである。
短歌に関しては、心得がないことを白井光太郎宛の書簡中に記しており、また俳句についても正岡子規や河東碧梧桐らとの交流はありながらも特に師事していたわけではない。どちらにしろ素人ではあるが、日頃から歌書や連俳書、西鶴作品等をよく読んでいたことから、和歌・俳諧の知識は豊富であったと思われる。熊楠にはそうした知識を裏打ちするような創作が見られ、またその作風も近代短歌・俳句というよりも、平明で言語遊戯的な伝統的な和歌であり、月並俳諧であったと評することができるだろう。
また猫を題材短歌の例は見出されなかった。それに対して俳句は9句確認される。大正14年1月に集中的に吟じたことがあったようであるが、その背景は不明。ただ、人に求められ墨絵に添えたものが多いこと、旧作を改作することもあったことが認められた。こうした創作事情や田辺俳壇との関わりなど、背景についても今後調べていきたい。(文・発表者 伊藤慎吾)

以上、異類の会第49回例会(2015年1月28日・於大東文化大学)発表の要旨です。


※なお、南方熊楠顕彰館で間もなく企画展「熊楠と猫」が開催されます。
【会期】2月7日(土) ~3月8日(日)
座談会「四方山〈猫〉話(よもやま<ねこ>ばなし) ~猫を語ろう!~」(2月8日(日)13:00~15:00)
詳細は下記URLをご覧ください。

http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=i150207

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