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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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日時:3月31日(土)14時
会場:青山学院大学総研ビル(14号館)5階 14502教室
 
発表者:幕張本郷猛氏
タイトル:少年少女雑誌・児童書における妖怪記事の基礎知識
 
要旨:
活動期間の長さ、影響度から見て、水木しげるが児童向け妖怪研究の頂点に君臨することを否定はしない。
マスコミに取り上げられる機会が、同時代の作家と比して抜群に多く、現在も書店で入手が可能な「大作家」である。
一方、その水木に多大な影響を与えた作家達が、インターネット上ではB級扱いとなっていたり、存在そのものが無視されている現状がある。

じゅぼっこ、首かじり、がしゃどくろ、さかさ男を生み出した斎藤守弘。
バックベアードを紹介した北川幸比古。
単行本は立て続けに復刊となったが、佐藤有文の顧みられない妖怪記事。
悪魔=秋吉巒の組み合わせを佐藤有文より前に成し遂げた間羊太郎。
少ない妖怪記事のなかで悪魔の炎を放射した中岡俊哉。
何がなんだか解らないがとにかく凄い木島話和雄。

埋もれてしまった作家の活動に焦点を当てながら、決して水木一強ではなかった少年雑誌の妖怪記事を今一度、振り返ってみたい。
 
 
以上。
来聴歓迎。
よろしくご参集ください!

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杉山和也氏
ちりめん本に於ける日本昔噺と、その翻訳の諸相
―『瘤取』の鬼の描写を中心として―


本発表ではまず、ヘボン訳・ちりめん本『瘤取』と、『宇治拾遺物語』所収話「鬼ニ瘤被取事」(第三話)、ならびにグッドウィンの論文に所収の翻訳の三者の関係性について、表現の分析を通して検討を行った。
結果、ヘボンは『宇治拾遺物語』の本文に独自に当たっていることが想定される。
そして、その本文は刊本系の本文であった可能性が高いと考えられる。
ただし、ヘボンが1875年3月15日、横浜にて開催された日本アジア協会・例会で、グッドウィンの論文の内容を聴いているという事実が確認できる以上、当該論文に収録されるホールの翻訳を参考にしていた可能性については退けることができない。
むしろ、先行の訳として、併せて参照していたと考える方が自然であろう。
そして、そうした状況が想定できる以上、従来考えられてきたように、ちりめん本『瘤取』で「訳されなかった部分」については、『宇治拾遺物語』の描く世界観や日本文化が理解できていなかったという要因ばかりではなく、併せて訳者のヘボンによる取捨選択もあったということを考える必要がある。
そこには小冊子故の字数の制約、或いはちりめん本の出版に際して狙い所となった購買層への配慮といった事情も背景にある可能性があり、この点についてはちりめん本全体の検討を通して考える必要のある問題であろう。今後の課題と致したい。

また、本発表の最後には、フランス語版・スペイン語版・ドイツ語版の表現の比較を試みた。
結果、いずれも基本的に英語版からの翻訳であると考えることができた。
(文・杉山和也氏)。


以上は、2018年2月24日、異類の会例会(於・青山学院大学)での発表要旨です。
次回は3月31日14時から同所で開催予定です。

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日時:2月24日(土)14時
会場:青山学院大学14号館14502教室
発表者:杉山和也氏

題目:ちりめん本に於ける日本昔噺と、その翻訳の諸相――『瘤取』の鬼の描写を中心として――

要旨:
ちりめん本は、印刷した和紙をちりめん状に仕立てに加工された多色刷りの絵入り本で、明治から昭和にかけて多数出版されました。
日本の風俗、伝統文化や昔話を題材にしたもので、外国人の日本みやげとしても人気があり、英語版のほか、フランス語版、ドイツ語版、スペイン語版などが出版されています。
今回は、 ちりめん本の中でも、よく知られている日本
昔噺シリーズの『瘤取』に注目し、各国語訳の鬼の描写の在り方について検討を試みたい。



(参考)スペイン語版

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1874090

来聴歓迎!

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星川嘉代氏
「神奈川県大磯町の左義長 一つ目小僧と火祭り」

神奈川県大磯町で毎年1月14日(当日が平日の場合、一番近い土日)に行われる小正月の祭り、「左義長」には一つ目小僧が訪れるという伝承が付随する。本発表では、左義長と一つ目小僧の関係性を追った。すると、大磯町内でも一つ目小僧の呼称・伝承の有無に始まり、コト8日との関係性を含めて考えなければならないことだということが分かった。
今後はコト8日との関連や道祖神との関わりを含めてみていくこととする。


※以上は1月27日(土)の例会発表の要旨です。
※次回は2月24日(土)14時開始。会場は青山学院大学14号館14502教室です。

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日時:
1月27日(土)14時~
会場:
青山学院大学14号館(総研ビル)6階14607教室

発表者:
星川嘉代氏

題目:
神奈川県大磯町の左義長一つ目小僧と火祭り

要旨:
神奈川県大磯町の小正月行事のひとつ、左義長は近隣では珍しい大きな火祭りである。

この行事は12月8日に一つ目小僧が訪れる、という伝承から始まり、その日から本番の小正月まで細かい行事が含まれている。
本研究では、この大磯町の一つ目小僧譚と行事の関係性を詳しく追っていくこととする。


《来聴歓迎》

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2009/09/15
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新宿ミュンヘンで誕生。

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