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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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第146回開催のご案内
日時:8月31日(土)17:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル
妖精は武装する・旅するゴブリン2
~80年台における雑誌日本版ウォーロックにおける読者投稿をめぐって~

発表者河津創氏

要旨:
1980年台に日本においてファイティング・ファンタジーのタイタンの世界を共有するゲームブックが発刊された。2009年に該当シリーズの携帯ゲーム化においてイラストを担当した発表者は、ゴブリンとオークの表現が画一性を持たせたりかき分けることに関して難しさをもっていることへの疑問から出発し、一連のファンタジーシリーズを通してみることで、その善の種族・悪の種族においてイラストとテキストの偶発的な関係を当会において、旅するゴブリンとして発表した。モンスター・怪物・化け物・妖怪(日本語版における原文訳)の表現についてはソーサリーシリーズ2巻の巻末の安田均による解説でその存在について補足されるが、作中の表現は作品外部の表現を参照するよう開かれていた。日本における公式的な言及はモンスター事典を待たねばならないがそこで用いられるイラストは一連のシリーズから再利用されているものが多い。そういった中で、日本版ウォーロックでは、読者と雑誌という関係の中でヒューマノイドタイプの異類たちがどう取り扱われてきたのか、タイタンを背景世界としたゲームブックを取り巻く表現としてゲームブックマガジン、ウォーロックの創刊号から89年12月までを対象に読者投稿を中心とした分析を試みる。

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第145回開催のご案内
日時:7月28日(日)16:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル
最強の薬を手に入れたと思ったら戯文だった件。
― 薬に模した教化戯文における表現の方法に関する小攷 ―


発表者:羽鳥佑亮
要旨:
 江戸時代の雑多な戯文には、しばしば薬の喧伝に模したものが散見される。これを享受した人々は、戯文ながらも、実際の薬の広告と共通する、いわば「薬の喧伝らしさ」を感じとったであろう。実際、実際の薬の広告とともに伝承された戯文もある。では、その「薬の喧伝らしさ」の正体は何だろうか。
 本発表では、
戯文のなかでも、比較的にどこが戯文としての箇所であるか判断のつきやすい、何らかの教化の方便となす戯文(「教化戯文」と定義)をとりあげる。これらから薬の喧伝に模したものを用い、何をもって「薬の喧伝らしさ」を醸しだし漂わせているかを考察する。
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第144回開催のご案内
日時:6月30日(日)16:00 
会場:オンライン

タイトル:
 2023年浅草寺歳の市にみられる『藤娘』の羽子板について

発表者:平井優香氏
要旨:
 江戸時代に、現在の滋賀県大津市追分で製作・販売された「大津絵」の画題「藤娘」は、歌舞伎舞踊演目として採用され、現在も定期的に公演されている。
 また、舞踊演目として人気を博したことで「藤娘」は人形、羽子板、絵画などの題材となり、造形化されている。
 本発表は2023年12月17日から19日にかけて浅草寺歳の市で確認した「藤娘」の羽子板全169事例を分析し、現在の羽子板に見られる「藤娘」像の多様性について考察する。
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第143回開催のご案内
日時:4月27日(土)17:00 
会場:オンライン

タイトル:
 沖縄の幽霊譚と魔除け

発表者:鈴木慶一氏

要旨:
 沖縄の民俗が民話などにどのように反映されているのかを幽霊譚をもとに考察する。
 沖縄の幽霊と日本本土のそれとは同一とは言えないが幽霊の出現について柳田国男は「オバケは出現する場所は大抵定まっていた。幽霊は向こうからやってきた。遠くへ逃げても追いかけられる」とし、池田弥三郎は、「どこへでも出てくるのが幽霊の性質のひとつ」などとしている。しかし沖縄での霊魂観に基づいた魔除け意識に注目すると、幽霊の出現について認識に違いが認められるのではないか、この点に注目して検討を進めていく。

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第141回開催のご案内

日時:2月17日(土)15:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル:予言獣3題
 ―予言獣の誤転写・アマビエの変容・件(クダン)の位置

  1. 誤転写と予言獣ー「アマビエはアマビコの誤記」説の再考からー(
長野栄俊氏)
  2. 予言をしなくなった予言獣 誰がいつアマビエを変えたのか(峰守ひろかず氏)
  3. 予言獣としての件(クダン)の位置(笹方政紀氏)

発表者:長野 栄俊氏・峰守 ひろかず氏・笹方 政紀氏
 
要旨:

1. 誤転写と予言獣ー「アマビエはアマビコの誤記」説の再考からー(長野栄俊氏)
 コロナ禍でアマビエが流行した際、「アマビエはアマビコの誤記」説が一般にも流布した。予言獣の世界で「誤」が多くの新種や珍名を生みだすことは報告者も認めるところである。しかしこの説では、出現情報が肥後から江戸に報告される過程で「誤記」が生じたと捉えている節があり、「誤」の生じた段階の想定としては疑問が残る。
 そこでまずは予言獣(資料)生成の過程を再検討し、どの段階で「誤」が生じるのかを見極めたい。また、この「誤」は、くずし字の「誤読」を伴う「誤転写」として生じたものと捉えることができ、現代的な「誤記」として理解するのは十分ではない。本報告では、この誤転写の仕組みをいくつかの事例をもとに紹介し、誤転写と予言獣との関係を取り上げてみたい。

2. 予言をしなくなった予言獣 誰がいつアマビエを変えたのか(峰守ひろかず氏)
 「予言獣大図鑑」の拙稿「予言から疫病退散へ」では、コロナ禍を経て、報道や一般書におけるアマビエの在り方が「予言する妖怪(予言獣)の一種」から「疫病退散祈願のシンボル」へと変質したこと、また、アマビエの疫病退散属性は決してコロナ禍をきっかけに生まれたものではなく、従前から存在していた萌芽がコロナ禍をきっかけに大きく取り上げられた結果として起こった可能性があることを指摘した。
 ここで起こった変質は特定の個人や団体の先導によるものではなく、複数の公共機関、マスコミ、商業施設、SNSユーザー、識者らがお互いに不確かな情報を参照し合うことによって、存在しなかった伝承(史実)がごく短期間のうちに作り上げられ、規定事実化するという現象が起こったものと考えられる。
 だが、変質のタイミングはどこかに存在するはずである。今回は、報道等に見られるアマビエの説明の変遷を通じて、いつアマビエは疫病退散妖怪という個性を確立したのか、アマビエを変質させた主体がどこにあったのかを考えてみたい。

3. 予言獣としての件(クダン)の位置(笹方政紀氏)
 予言獣としての件(クダン)については、概要を「件(クダン)の予言」として『予言獣大図鑑』に纏めた。近世においては、予言をしていない時代から、予言獣として採用され、やがてかわら版にも描かれた。近代になり、同書が再定義した予言獣の枠を超え、人々の間で語られる存在として、現代でも広く知られている。
 今のところ、件(クダン)が予言をするかわら版は一枚しか知られていない。それにも関わらず、予言獣の代表として扱われることも多い。今回は、改めて件(クダン)が予言獣としてどのような存在であるか、人々にどのように認識されているかを再考し、予言獣の中の件(クダン)の位地を確認してみたい。

長野栄俊編・岩間理紀・笹方政紀・峰守ひろかず著『予言獣大図鑑』(文学通信)好評発売中!
https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-86766-026-3.html


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プロフィール
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異類の会
年齢:
16
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非公開
誕生日:
2009/09/15
自己紹介:
新宿ミュンヘンで誕生。

連絡先:
gijinka☆way.ocn.ne.jp
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