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異類(人間以外のキャラ)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・同人誌などジャンルを越境する会です。
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 本発表では、鰐(ワニ)と共に虎が登場する説話を取り上げ、鰐(ワニ)の認識の虎に対する認識との連関に着目しつつ、その諸相を検討した。
 『今昔物語集』・『宇治拾遺物語』や「月のねずみ」説話に見られる鰐(ワニ)と虎の説話からは、両者が対立関係にあるものとして捉える認識と、相互に近しい性質を持つ存在と捉える認識とが看取された。こうした認識は漢籍の知識に基づくものであったと思われる。ただし、『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』では、上代以来の海魚の認識で鰐(ワニ)を捉えながら、漢籍的な世界の描出を試みている。そのため、上代的な「ワニ」の認識と、漢籍的な「鰐」の認識の鬩ぎ合いが看取される。例えば、その表現空間が齟齬をきたして、不自然になっている点が幾つか認められる。また、虎と鰐(ワニ)が決闘をする説話に於いては、両者は最早、漢籍に見られたような山川の動物の争いではなく、対立関係の背後に「陸と海」という壮大な二元的世界観が付随するようになっている。
  ところで、発表者はこの度、ベトナム漢文小説の中に、『今昔物語集』・『宇治拾遺物語』所載の虎と鰐(ワニ)が決闘する説話の類話を見出した。双方の表現分析を踏まえ、この説話が近世に於ける朱印船貿易を通して、日本からベトナムへ伝播した可能性を指摘した。


以上、発表者杉山和也氏による要旨でした。

次回詳細は近々ご案内します。

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