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異類(人間以外のキャラクター)について研究報告・情報提供・談話をする集まりです。妖怪関連多め。時代や地域は問いません。古典文学・絵巻・絵本・民間説話・妖怪・マンガ・アニメ・ゲーム・同人誌などジャンルを越境する会です。TwitterID: @iruinokai
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第157回開催のご案内

日時:7月27日(日)15:00開始
会場:オンライン(Zoom)
タイトル:
牛天神貧乏神祭祀伝承に関する再攷
発表者:羽鳥佑亮氏
要旨:
貧乏神について、概説書や主だった先行研究をみてみると、江戸時代後期に編まれた随筆『耳袋』巻之二「貧窮神の事」にしばしば触れられる。
おおまかには、牛天神にできた祠は、小石川のある旗本があまりに貧しく、貧乏神を祀ったところ少しは幸いもあり、これを移したもの、という筋である。
上記、貧乏神に触れる概説書や先行研究は、当該話から、貧乏神は丁重に祀れば福神とも転じ福徳を授けることを示す事例とし、いわゆる両義性を、読みとり論ずる。だが、当該話そのものの変遷はほとんど触れられてこなかった。さらにいえば、本当に貧乏神を祀り福神と転ずる事例として良いのだろうか。また、貧乏神を論ずるに際して普遍化できる事例といえるだろうか。
本発表では、牛天神に関わるところにおいて貧乏神を祭祀したとする言説を、「牛天神貧乏神祭祀伝承」とし、俎上に載せ、その信仰のさまの変遷を改めて確認する。ここから、当該伝承が貧乏神を論ずるうえで、どの程度に普遍化できるか再攷する。

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日時:4月27日(日)15:00 
会場:オンライン(Microsoft teams)

1. タイトル:
 熊楠が追いかけた野槌
  -そのアプローチと遺したもの-

発表者:山川志典
要旨:
 南方熊楠は、「本邦における動物崇拝」(1910年)や「蛇に関する民俗と伝説」(1917年、のちに『十二支考』に収められる)で、異様な姿をした蛇「野槌(ノヅチ)」を取り上げている。熊楠は、正体が掴めない野槌について、どのように調査をし、結論を導いたのか。本発表では、「蛇に関する民俗と伝説」のうち、野槌に関する箇所を読み解くことで、熊楠の調査と論述のプロセスに迫っていきたい。
 加えて、発表者が展示の一部を担当した「2024 年企画展Ⅲ「新春吉例「十二支考」輪読 ツチノコと南方熊楠の知的ネットワーク」」展(南方熊楠顕彰館、展示期間:2024年12月〜2025年2月)の内容と様子から、熊楠没後の和歌山県田辺市や近隣における「ノヅチ」や「ツチノコ」と呼ばれる異様な姿をした蛇への関心のあり方についても紹介をしたい。
 これらを通じ、「異様な姿をした蛇を調べること」について、参加者と考えを深めていければ幸いである。
 
(なお、本発表は「ツチノコを通した地域創生と、南方熊楠の知的ネットワーク」(2025年1月11日、南方熊楠顕彰館)にて発表した内容と一部重複する)
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日時:2月24日(月/振替休日)15:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル:
 絵馬友の会の小絵馬の図像と絵馬趣味

発表者:間所瑛史氏

要旨:
 戦後、絵馬師による団体によって「絵馬友の会」が結成された。友の会は全国の絵馬趣味の会員に毎月小絵馬を頒布しており、その点数は400点を超える。現在、友の会が頒布した小絵馬はコレクターの手を離れ博物館などの研究機関に寄贈されたものもある。絵馬は寺社で作られる小絵馬をまとめて購入したものの他に「古式」と呼ばれる、奉納された絵馬を絵馬師が模写したものも存在する。本発表では「古式」の絵馬を中心に、友の会が頒布した絵馬の典拠を調べ、そこから近現代の絵馬趣味の一端を考えていく。

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日時:1月26日(日)15:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル:
 琵琶湖の魚をめぐる近世の「知」の世界
  ーー「ガナイタ」に注目してーー

発表者:服部友香氏

要旨:
 2023年11月、X(旧Twitter)でtera(寺西政洋)氏が紹介した「ガナイタ」という謎の魚の図像が話題となった。
 この図像は幕府の奥医師、博物学者であった栗本丹洲(1756-1834)の『皇和魚譜』に見えるもので、細長い体と長いヒレ、つぶらな目、3本の長い髭が生えている上顎と突出した下顎が特徴的である。添えられた解説によれば琵琶湖に生息しており、トゲがあって人を刺すという。ナマズ目の魚に似てはいるものの、このような特徴を有する魚の存在は確認されていないため、UMAとして扱う向きもある。
 本発表では、近世後期に琵琶湖周辺の諸藩の藩士により行われた湖魚研究や丹洲をはじめとする博物学者の著作において、「ガナイタ」がどのように扱われてきたかを明らかにする。そして湖魚に関する先行の資料を引用、転写する過程で『皇和魚譜』の「ガナイタ」が生み出されたことを指摘するとともに、それが丹洲の著作への信頼を背景として後続の図譜などに踏襲されていった可能性を示したい。

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日時:12月27日(金)15:00 
会場:オンライン(Zoom)

タイトル:
 澁澤龍彦『東西不思議物語』と柴田宵曲『妖異博物館』その他

発表者:伊藤慎吾


要旨:
 エッセイストであり小説家でもある澁澤龍彦(1928-1987)の著書『東西不思議物語』(1977年)は古今東西の怪異・オカルトの文献を縦横に使って書かれたエッセイをまとめた作品である。欧州のオカルト、モンスターをもっぱら取り上げてきたこれまでのエッセイに比べ、日本の怪異・妖怪を中心に紹介しているのが特色だろう。今回は、澁澤が執筆にあたって利用した文献がどのようなものであったかを考えていく予定である。特にそれらの文献の中でも興味深いのが柴田宵曲『妖異博物館』なので、その受容実態を中心に見ていきたい。

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15
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誕生日:
2009/09/15
自己紹介:
新宿ミュンヘンで誕生。

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